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「ハイツ神田川」はいかにして繁栄し、衰退し、そして甦ったか。その4

魅惑の四畳半を生み出した「ハイツ神田川・改」でしたが、徐々に生活レベルが向上する時代の流れには逆らえませんでした。居室の広さを求めた「ハイツ神田川・改G」という過渡期形態も現れますが、並行してスペックの改変が進みます。

 

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まず普及したのは先週の「ハイツ神田川・改G」を例とする個室に台所、というか流しを伴う形態です。一口コンロぐらいしか置けない規模ですが、洒落て言い換えると「ミニ・キッチン」です。

 

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次が、専用トイレだったようです。なんでトイレが優先されるのか、現代では不思議な気もしますが、共同トイレの下宿を経験したあなたなら何となく察せられるところもあるかと思います。まあ、プライベートとしてまず専用便所ですね。六畳にするよりは、四畳半でトイレと小さな流しが付属するほうがキラキラして見える。

 

このあたりはどちらが優先事項なのか、はっきりしない部分もあるのですが、四畳半に押入と小さい流し、という構成が一気呵成に普及しました。このタイプはそこそこ現在でも便利なので稼働している事例がみられるかと思います。築30年から35年でしょうか。

 

そして、いよいよ、こうした過去の夢が1980年代末になるとデメリットを補うように改修されてゆきます。まずは、建築当初は銭湯利用が前提とされていた場合も、その後の改修の際に共用の風呂やシャワールームを増築する例がみられます。内風呂の普及に伴い銭湯が急速に衰退したことの影響でしょう。

 

そして、居室も改修されるわけです。

 

つづく