「ハイツ神田川」はいかにして繁栄し、衰退し、そして甦ったか。その5

バブルの時代まで生き延びた「ハイツ神田川・改」はともかくコストパフォーマンスを売にしていたわけですが、それでもバス・トイレ・キッチン完備のワンルームと同じ土俵で闘うにはあまりに歩が悪かった。そこで取られた新たな魅力大作戦が複数の居室を連続させて1部屋とする手法でした。

 

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1990年代初頭には、こんな改装をされた「ハイツ神田川・改改」が普及します。広い、そしてコストパフォーマンス的にすてき、というわけで、学生ならこれで十分という時代です。

 

ところが、折からのバブルでいわゆるワンルームも、バス・トイレが別室のタイプが登場しハイスペック傾向を競います。以前紹介したワンルームはユニットバスと呼ばれる形式で、バス・トイレが一体化しているタイプでした。現在は避けられる傾向にあるようです。

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その後のバブル崩壊で再びロースペックな「ハイツ神田川・改」ほかに視線が向けられますが、長くは続きませんでした。既にロースペックなワンルームも普及しており、そこそこリーズナブル化してきていたからです。価格面で闘えないとなると、低価格化したユニットバスのワンルームには勝てない。

 

危うし「ハイツ神田川」一族、このまま滅んでしまうのでしょうか。

 

つづく