2015-03-01から1ヶ月間の記事一覧

「ハイツ神田川」はいかにして繁栄し、衰退し、そして甦ったか。その6

今週のお題「卒業」 「ハイツ神田川」で学生時代を過ごした君も、卒業する日がやってきます。4月になれば新入生が新しい生活をはじめるはずですが、低成長時代のなか、シェアハウスが脚光を浴びたりしているようです。 三畳一間の「ハイツ神田川」も、うま…

「ハイツ神田川」はいかにして繁栄し、衰退し、そして甦ったか。その5

バブルの時代まで生き延びた「ハイツ神田川・改」はともかくコストパフォーマンスを売にしていたわけですが、それでもバス・トイレ・キッチン完備のワンルームと同じ土俵で闘うにはあまりに歩が悪かった。そこで取られた新たな魅力大作戦が複数の居室を連続…

「ハイツ神田川」はいかにして繁栄し、衰退し、そして甦ったか。その4

魅惑の四畳半を生み出した「ハイツ神田川・改」でしたが、徐々に生活レベルが向上する時代の流れには逆らえませんでした。居室の広さを求めた「ハイツ神田川・改G」という過渡期形態も現れますが、並行してスペックの改変が進みます。 まず普及したのは先週…

「ハイツ神田川」はいかにして繁栄し、衰退し、そして甦ったか。その3

1980年代後半に時代に合わせて改装される「ハイツ神田川・改」ですが、あわせてもう一段階の変化が生じています。「四畳半」から「六畳」へ、居室の広さが変化しました。しかし、この変化は風呂なし、または共同風呂、共同トイレといった基本スペックの変化…

「ハイツ神田川」はいかにして繁栄し、衰退し、そして甦ったか。その2

2015年現在においても「四畳半」という響きにはどこか郷愁が漂います。もちろん郷愁を覚えるのは四畳半に憧れた世代です。1970年代の「四畳半」は大学生を含む単身生活者の憧れの間取りでした。「四畳半」を夢見つつ不本意な「三畳」やときには「二畳」、ま…