あらゆる意味を無効にする魔法のことば「なにそれ」
「なにそれ」。
渋谷直角『奥田民生になりたいボーイ出会う男すべて狂わせるガール』(扶桑社)より。
とてもじゃないが使えない。使えないけど使いたい。使えるあなたがうらやましい。
「凍てつく波動」に相当する魔法のことばが「なにそれ」です。溜をとって、おもむろに「なにそれ」、破壊力抜群です。
「ココイチに行かない?」「なにそれ」。終了。
「ディズニーはどう?」「なにそれ」。はい、次。
「デニーズもいいね」「…なにそれ」。ごめんなさい、ごめんなさい。
具体的に何を要求されているわけでもないのですよ。ただ、「なにそれ」と問い返されているだけなのですよ。ただ、こちらが居たたまれなくなって、要求を何でも通してしまうだけなのですよ。おそろしい。
ココイチうまいよ。デニーズうまいよ。まあ、それはおいといて。けんもほろろ感すごいですね。実際に使うことはとてもできませんが、心の中で思い浮かべるとかなり癒されます。
無茶な納期に「なにそれ」。言ってみたい。
無茶な要求に「なにそれ」。すっごい言ってみたい。
「これ明日の朝までね」「なにそれ」。ベストアンサーだ。
遠慮会釈なく「なにそれ」を振り回した挙句に「しあわせよ」とつぶやいてみたい。