百万光年の彼方からカメラ目線でアイコンタクト

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氾濫するインスタ映えする自撮はみんなカメラ目線。自撮すればカメラ目線になる、そう信じていたわけです。ちょっと上目遣いなのは、そういうかわいく見せるテクニックだと思っていたわけです。

 

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自撮してみればわかるとおり、画面見て自撮すれば目線はこう、下を向いている。だいたいスマホのカメラは縦位置では本体上部に付いているから、それはそうなのだ。カメラ目線で写るためには、カメラに視線を向けなくてはならない。あたりまえといえば、あたりまえだが、これは何とも難しい。

 

で、オンライン会議とかどこの宇宙世紀かといえば、もう普通に運用されている。そして、画面越しの会議こそ視線をどこに向けてよいのかわからない。

先様が映る画面に視線を向けると、明後日の方向を見ているヤバい人にしか見えないおれさまがモニタに映る。

 カメラに視線を合わせると、画面内のおれさまは正面を向いてカメラ目線で映っている。しかし、画面の先様が見えない。視界のハシで何とか捉えるレベル。

どうすればいいのだ。

 

 

おかしい。アニメとかでは、たくさんのモニタの先と視線が合っている。宇宙世紀ならモニタ越しに会話しながら常時アイコンタクトしてたじゃないか。

 

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例えばこんな画面で、それぞれのモニタに映る対象はカメラ目線。

 

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画面の向こうと対話するシーンでは、手前のインカム着けたヒトもカメラ目線。

 

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これ、どうやったら成立するんだ?このヒト、どこのカメラ見てんの?ずっとどこかのカメラを睨んでいるなら、それぞれの対話相手とは目を合わせていないってことになる。アイコンタクトしないの?

 

テレビ会議用にシート状の半透明カメラがあれば解決すんじゃないかと、つらつら考えてみた。

 

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こういうカメラ。モニタがそのままカメラになるシート。モニタにシートをペタッと着けたら、モニタがカメラ。はい、両者モニタを睨めば視線が合う。

レンズ無しか、極薄いレンズの付いた撮像素子がシート上にばらまいてあるカメラとかできないものだろうか。昆虫の複眼のひとつひとつがシート上に粗くばらまいてあるような感じだろうか。シートが完全に透明でなくとも、粗く点状に何かがばらまかれた程度ならばシート越しの映像は見えるだろう。現状のPCの処理能力なら分散した撮像素子のデータを1枚の画像に再構成するぐらい問題なさそう。

 

端末の上の方にあるカメラに目線が向かうから見上げる構図になりがちな自撮も変わるはずだ。シートカメラならモニタ面をガン見できる。

 

既に製品化されていないか探したら、シート状のカメラというものは存在するらしい。うーん、でもこれじゃない。

nlab.itmedia.co.jp

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モニタ中央あたりに設置するカメラがあるだけでも、かなり違う印象になるんじゃなかろうか。カメラモジュールなんて、スマホの片隅に納まるぐらい小さくなっているから、これなら見た目はアレだとしても既にありそうだ。

 

動画配信とかビデオチャットも視線が合わない画面が気になる。だれか作ってくれないかな。

 

ま、画面の向こうが本当に数百キロ離れた先や、百万光年離れた先だなんて保証も無くて、隣の部屋だったりする可能性もある。初見の画面の先を、説明された場所としてさほど疑わない心理もテクノロジーへの盲信っぽい。

 

 

今週のお題「ゲームの思い出」

ゲームといえばパソコン雑誌の巻末に文字だけがだらだら印刷されたページのことで、何日もかけてこつこと入力して、じゃーん、起動画面が表示されてスタートを押した瞬間に動作しなくなるものだと決まっていた。どこかの文字を打ち間違えているのだ。

文字ひとつの間違いで動作しないとか、しんじられない。なんと融通が利かないんだろう。

ゲームの当たり判定が理不尽であろうと、コズワース*1の価値観が人類とは敵対していそうで納得いかなくても、所詮はゲームなのだ。やつらは融通が利かない。徹底して。そういうものだ。

だが、少なくとも画面の向こうのヤツらと視線は合う。カメラ越しであっても、なぜか視線が合う。対面しているかのような安心感だ。反応は理不尽だが、こっち見てる感の効果は絶大だ。グラフィックがリアルになるほどに、画面の向こうと視線が合う意味は大きいのかもしれない。

技術的には「テレビ電話」など造作ない時代のはずだが、いまひとつ普及しないのはカメラ越しに視線が合わないからかもしれない。

*1:Fallout4に登場するコンパニオンロボット